こんにちは!Sunnysideです。
タイ旅とバンコク街歩きが大好きで、夫と2人の子どもたちとタイ国内を色々と巡り、77県中76県を訪れました。
今回は世界遺産の町スコータイのもう一つの魅力、サンカローク焼きについて紹介します。
タイ在住者にとって、焼きものと言えば「セラドン焼き」や「ベンジャロン焼き」などが有名ですが、タイにはもう一つ、「サンカローク焼き」というものがあるのをご存じでしょうか?
サンカローク焼きは、14世紀頃からスコータイのサンカロークという地域で造られた陶磁器で、インドネシアやフィリピンなどに輸出されていました。
日本にも、桃山時代から江戸初期にかけて、スンコロク(宋胡録)という総称で伝わっており、主に香合など茶器として使われていたようです。
そんな日本にも所縁のある、サンカローク焼き。今回は、スコータイの中でもサンカロークに関係する場所をご紹介します。
サンカローク焼きゆかりの地
今回ご紹介する場所の位置関係はこちら。
サンカロークの窯跡や、サンカローク焼きが安く購入できる古美術店があるシーサッチャナーライは、スコータイ市内から車で1時間程。
アートストリートのあるサンカロークまでは、車で40分程の場所になります。
サンカローク窯保護研究センター(シーサッチャナーライ)
サンカローク焼きの窯跡が見られるのは、スコータイのシーサッチャナーライ歴史公園から北西に約1.5kmほど行った、コ・ノーイ村と呼ばれる場所にあります。
この地域には200点ものサンカローク焼きの窯跡が点在してるほか、現在でもサンカローク焼きが行われている工房があります。
訪れたのは、サンカローク窯保護研究センター。
当時の出土品や、サンカローク焼きがどの様に貿易されていたのかなどが展示されています。
コ・ノーイ村でみつかった窯跡が模型になっていました。川に沿って、村の至る所で作られていたのがわかります。
そしてこのセンター奥にも、42号と呼ばれる窯跡がありました。というか、窯跡があった場所に保護施設を建設したのでしょうね。
窯は想像していたよりずっと大きく、沢山の陶磁器を一度に焼いていたことがわかりました。
プラサート古美術店(シーサッチャナーライ)
このセンターの近くに、サンカローク焼きを多く扱っている「プラサート古美術店」があります。
何故かこんなところに日本語の看板!
店内には、お皿や器を初めとするサンカローク焼きがずらり!
サンカローク焼きは、チャーミングなお魚さんが、円の中にするりと収まっているデザインのものが多いです。
1枚1枚が手描きなので、一つとして同じ皿がないのが素敵ですね。あまり見ない色合いのものもあって嬉しかったです。
お値段も、スコータイ旧市街やバンコクで買うより安価。
かわいい象さんの取っ手。これでコーヒー飲みたい!
お皿だけでなく置き物も沢山ありました。
古美術店というだけあって、奥に骨董品も売られているそうです。私は日常で使うお皿が欲しかったのでそちらには行きませんでした。
アートストリート(サンカローク)
サンカローク焼きは、当時焼き物が盛んであった「サンカローク」という地名にちなんでつけられたのですが、現在、窯跡が見られるのはシーサッチャナーライの方だけです。
サンカロークの町には今は何もないのかな?と思って訪れたところ、アートストリートで有名な場所があるということがわかりました。
格好いい男性の脇腹に、サンカローク焼きのお魚さんが!サンカローク焼きの街ということがここで分かりますね。
意外にタトゥーにすると合うかも?!
タイ南部でヌードルでも食べていそうなおばあちゃん。年季の入って色褪せた長屋の壁が、不思議と絵に映えます。
サインを見ると、東南アジアのアーティストの方々の絵の様です。
何ということもない通りの一部だけ、このように絵が描かれているので、わざわざ行くほどではないかもしれません。
フォトジェニックなのは間違いないので、立ち寄るにはいい場所かと思います。
ちなみに、先ほどのサンカロークタトゥーお兄さんの角のお店で、なぜか北海道ソフトクリームが売っていました。
歩き疲れた体に沁みるソフトクリーム!
ガネーシャ・サンカローク(スコータイ旧市街)
ガネーシャ・サンカロークは、スコータイ歴史公園のすぐ近くにある、サンカローク焼きの工房兼販売店です。
こちらのお店にも、所狭しとサンカローク焼きが置かれていました。
珍しいピンクの茶器。
お茶用の器が、日本酒のぐい呑みにぴったりだったのでお買い上げ
シーサッチャナーライでみたお皿とはまた違った色合いやデザインが多かったです。
そしてこちらの工房では、サンカローク焼きの絵付けと陶磁器作りができます。
小さな教室のような作りがたまらなく可愛い。
私たちは子供たちが小さかったので、器をこねこねする方を選びました。
粘土を器の形にするだけであっという間に時間が流れていく…。先生に沢山助けていただきました。
器の方は自作の原型をとどめていますが、どうしてもつけたかった象さんの取っ手は、ほぼ先生にお任せ。
左奥の窯で焼いていきます。焼き上がりまで2週間ほどかかるので、バンコクまで郵送をお願いしました。
店の名前が「ガネーシャ・サンカローク」なだけあって、敷地内の至る所にガネーシャがいました。全て先ほどの先生がご自身で作られているそうです。
素敵なサンカローク焼きに逢えたのはもちろん、実際に手を動かしてみることで陶磁器制作の大変さがわかり、手間がかけられた食器をより愛おしく感じることができました。
サンカローク焼きを巡る旅 まとめ
いかがだったでしょうか。
スコータイは遺跡の街という印象が強いですが、サンカローク焼きという別の観点で巡ると、また違った面白さがありました。
サンカローク焼きは色合いが和食に合うので、普段使いの食器としてもおすすめ。バンコクで購入したい場合、サンカローク焼きは雑貨屋の「Koon」等でも販売していますよ。